売上値引きの会計処理は?税務についても気にかけてください!!【パート1】

まずは、売上値引きの表現の他に、とてもそれと近い表現もあるのでご注意ください。            どれも、会計用語、つまり専門用語になります。その言葉の意味から探ってまいりましょうか。

【売上値引きとは
値引とは、「品質や見た目などを理由にして、モノやサービスの代金を安くすること」を言う!具体的には、以下のようなものが「値引」に該当します!
・賞味期限が近い食品の値段を下げる
・陳列棚に置いていた現品の販売や糸がほつれてしまった衣服の値段を下げる
・商品を包装しているダンボールに傷がついた、角がつぶれたので、値段を下げる

(仕訳)売上高○○○○円/売掛金○○○ または、売上高○○○○/売上値引 ○○○○

【売上割引とは
割引とは、「支払期日よりも早く支払ってもらうことで、モノやサービスの代金を安くすること」を言います。
例えば、「通常は来月末に振り込まれるはずの入金を、今月末に現金にて払ってくれたから、こちらとしては資金繰りが助かるのです」、その見返りとして、利息相当の代金を売上高つまり請求金額から減額するというわけです。だから、会計処理上は、売上値引きとは違う「営業外費用」となるのです。

(仕訳)売上割引○○○○円/売掛金○○○ 

【売上割戻とは
もう一つ、紛らわしい言葉なのですが、「売上割戻(わりもどし)」という言葉です。これは、「量を多く購入するのでを理由にしたモノやサービスの代金値引きのこと」、いわゆるボリュームディスカウントのことを指します。まとめ買いをすることで安くしますよ、ってことです。
会計処理は、売上値引と同じ処理で、売上の額から控除する処理になります。

(仕訳)売上高○○○○円/売掛金○○○ または、売上高○○○○/売上割戻 ○○○○

「会計処理で一言」
値引きとは、本来はサービスであり、取引発生と同時に認識されるものであります。したがって、売掛金は値引き後の金額で計上されるものであります。
しかし、後になってクレームが生じた場合は取引金額の訂正と考えたほうが正しいでしょう。とはいえ、実務的には、値引きとして処理するものが多いでしょう。しかし、原則は「取引金額の訂正」です。
取引の発生した事業年度において値引きが行なわれるものであれば、売掛金と売上を同時に訂正することができますので、通常の値引きと変わりありません。
ただし、事業年度をまたがる場合、厳密には売掛金の訂正とともに、売上の訂正ではなく、過年度損益修正損という性格になります。とはいえ、この場合も実際は、翌事業年度の売上と相殺している場合がほとんどではないかと思われます。この場合も、あくまで、過年度損益修正損という性格になるため、修正申告が原則になります。

 

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